第16話は、クイーンコスモス号が、花の形をしたラフレッガーに襲われて、ラフレシア星に降り、クーゴが、ラフレシア星人のオリオと会う回です。オリオは、クーゴに、「亡くなった恋人デニスのもとにやって欲しい。」と頼み、クーゴは、心ならずも、オリオがのるラフレッガーにアストロザンダーをはなってしまいます。
私が、スタージンガーの本放送を見ていたのは、小学生の時で、1回目の再放送が、中学生の時です。中学生の時は、何話から見たのかは、はっきりと覚えていませんが、中学生の時に、この16話を見ていたのは、たしかに記憶にあります。第16話は、クーゴが、2回も、金の輪をしめられてしまうので、印象に残っていたと思います。
今見ると、この回は、本当にせつないです。そして、見所が多い回です。
第15話の次回予告で、「オリオというハンサム野郎が」というくだりがありますが、ハンサム野郎という言葉が、クーゴらしいな、と思って聞いていました。たしかに、オリオは、ゲストキャラクターの中で、一番ハンサムだったのではないでしょうか。
この回の冒頭に、ハッカが「太陽っていくつもあるのか?」とたずねるシーンでは、「太陽は、たくさんあるんだ。」と私も感心してしまいました。ハッカの「オーロラ姫、あなたは、私の太陽なのだ。」と言うシーンも、面白くて好きでした。
そして、この回の見せ場は、なんといっても、クーゴとオリオのやりとりです。オリオ役が、井上真樹夫さんで、これまた素晴らしく、ふたりのやりとりが、迫力があって、心に響きました。
その前に、オリオが、亡くなった恋人のデニスの写真を、いつも身につけていて、それを見るシーンは、悲しかったです。オリオは、すごくデニスを愛していたんだな、と思いました。でも、亡くした恋人の写真をこんな風に持っていると、本当に辛くて、なかなか前向きに生きていく気分になれないのですよね。
オリオは、ラフレッガーの奴隷にされてしまいましたから、デニスの写真を身につけてでもいないと、それこそ生きていけなかったのかもしれませんが。
オリオは、ラフレッガーが眠る夜間に、ラフレッガーを外敵から守る奴隷になっています。オリオがラフレッガーの目をあけて、クーゴに「目をねらえ。」というあたりは、見ている私の方も、クーゴは、どうすればいいのだろうと、考えてしまいました。
オリオから、「ギャラクシーエネルギーがよみがえっても、デニスは生き返らない。オレをデニスのところにやってくれ。」と言われたら、目に、アストロザンダーをうつ以外にどんな方法があったのでしょう。ラフレッガーは、強くて簡単にやっつけられないのは、それまでの様子で分かりますし。
結局、クーゴは、アストロザンダーをうってしまい、ラフレッガーを爆破してしまいます。オリオも一緒にです。クーゴが、「オリオ--」となげくところは、私の心にずしりとせまりました。
(第16話のタイトルコール 杉山佳寿子)